咬合学会part4

咬合学会ネタも今回が最後です。

前回までは、2日目の午前中について書きました。

続きです。

お昼休みはランチョンセミナーを受講してきました。

なんとこの時間帯は、協賛企業さんからのお弁当配布があるのです!

そこで僕はロート製薬株式会社さん主催の広島大学教授、二川 浩樹先生による「デンチャープラークと義歯洗浄剤」を拝聴してきました。

入れ歯につく汚れについての一般的な概念、市販義歯洗浄剤の特徴、使い分け、効果などについて、また最近の超音波洗浄器に関する調査の結果についてご講演されました。

最近では誤嚥性肺炎が日本人の死因第3位となり、特に誤嚥性肺炎は高齢者の死因第一位になっているようです。

午後は小児歯科の外傷をテーマに部屋を移動し、日本小児歯科学会常任理事でいらっしゃる田中 晃伸先生の「一般開業医における小児歯科~初診時対応から咬合誘導まで~」をまず拝聴してきました。

小児の診療を行う際に考慮しているポイントを成長という時間軸を中心にして様々な問題に対する方法をご紹介され、またさらには単に来院された小児患者さんのみが対象ではなく、妊娠中の段階から介入することにより、子育て支援を行うことが重要と考えていらっしゃるようでした。また咬み合わせに関しても早期に介入しなければいけないケースもあり、その問題解決方法についても学ばせていただきました。

その後はアジア国際外傷歯学会常務理事、九州歯科大学臨床教授、福岡歯科大学臨床教授をされている橋本 敏昭先生の「乳歯外傷の診断と治療 そして予後」について拝聴してきました。

乳歯が外傷(転んで前歯をぶつけたなど)を受けた場合、できるだけの努力を行うが、次に生えてくる大人の歯に重度な障害を与えると判断した場合には乳歯を抜歯しなければいけないことがあり、その判断はそれぞれの症例により異なり、歯科医師によっても意見の分かれるところであるようです。このブログでは詳細は割愛しますが、乳歯に外傷を受けると40~50%にその下にある永久歯に何らかの影響を及ぼすようです。そのため継続して予後を観察し続けることが重要であり、その時期に応じて適切な対応をすることが大事であるとのことでした。

日常生活で予期せぬ事故は起こり得ます。

公園で遊んでいたら友達とぶつかっで前歯が欠けた、ブランコにぶつかって唇が切れた、家のテーブルに顔をぶつけて前歯がグラグラする・・・など。

全ての外傷に対応できるわけではないのですが、何か少しでも安心できる状態になっていただけましたらと、同じ子を持つ者として切に思います。

本当に本当に学びの多い2日間でした!

来年の参加を楽しみに、学んだことを日々の診療に活かしていきたいと思います?

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